Omura,Y., Nisteruk,C.J., Losco,Bor.M., Heller,S.I., Omura,A, Cook,A., Williams,G.: Non-Invasive early diagnosis by the combined use of the "Bi-Digital O-Ring Dysfunction Localization Method," organ representation points & minute notches & slurrings appearing in QRS complexes of wide frequency bandwidth ECG's & "Selective High Frequency Wide Bandwidth ECG's". Japanese Heart Journal, Vol.23: pp.564 - 566, 1982.

大村恵昭教授が、日本の雑誌としてはBi-Digital O-Ring Test(オーリングテスト)のことを発表した最初の論文になります《基礎コース「日本への紹介」参照》
タイトルを意訳すれば「『バイ・ディジタルオーリングテスト臓器異常診断法』と臓器代表点、ならびに広範囲周波数帯域心電図や『選択的高周波広帯域心電図』における微小なノッチやスラーがQRSに出現することを組み合わせて使用することによる非侵襲的早期診断」となろうかと思います。
通常の心電図ではとらえることができない高周波帯域を、オシロスコープを用いることによって、微小な部分の心筋傷害や壊死を調べることができる。Bi-Digital O-Ring Testにより心臓代表点刺激で異常反応が見られた人を、その広範囲周波数帯域心電図を使って調べると、微小ながQRSに出現しており、一方O-Ring Testで異常のなかった人は、その現象もみられなかった。また、大村教授らの開発した『選択的高周波広帯域心電図』を使って100-3000HZを記録すれば、その微小なノッチやスラーの有無をはっきりさせることができた。これらの方法を使って通常の心電図では診断できない微小な異常を体に侵襲を加えないで早期に診断ができる、と報告しています。

1997年03月19日 掲載
 更新
山本重明