2点時間差刺激法による優位点の判定

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Investigation by Stimulating Two Points with a Short Time-lag in between the Stimulation



第4回日本Bi-Digital O-Ring Test研究大会(平成2年8月25日)で発表した演題の抄録です。
日本バイ・ディジタルO-リングテスト協会発行の「第4回日本Bi-Digital O-Ring Test研究大会プログラム集」に掲載されています。
山本重明:2点時間差刺激法による優位点の判定. 第4回日本バイ・ディジタルO-リングテスト研究大会プログラム集(日本バイ・ディジタルO-リングテスト協会発行):p5, 1990.

1998年01月13日 掲載
2012年09月03日 更新

「2点時間差刺激法による優位点の判定」

  大村テスト臨床応用研究会  
 〇山本重明

 異常のある臓器代表点(A)に適切な生体刺激療法(針・灸・低出力レーザーなど)を行った場合、Bi-Digital O-Ring Testが“+”に転じる。そのとき、治療していない他の臓器代表点(B)も“−”から“+”に変化する場合がある。このとき反対にB点の治療ではA点が変化しないような関係を「優位関係」があると呼び、このときの治療点(A)を「優位点」、他動的に“+”に転じた部位(B)を「支配下領域」と呼ぶことにする。またB点からの治療でも、A点が“+”になる関係のときを「相互関係」、どちらからの治療でも他方に影響を与えないとき「独立関係」と呼ぶことにする。今回、生体刺激療法をする前にこれらの関係を判定する方法を見出したので報告する。まず生体刺激療法が他の臓器に与える効果を繰り返し調べ、項背部のコリの症例で、“風門”が同側の“肩井”や“肩外兪”などに対し「優位関係」があり、同側の“風門”と“風池”は「相互関係」、“肩井”と“肩外兪”は「独立関係」であることを確認した。次に治療前に、刺激開始時間を少しずらし、2つの点を両方とも刺激してO-Ring Test を調べた。(この方法を「2点時間差刺激法」と呼ぶ。)「独立関係」の場合は、2点の刺激開始の順番に関わらず結果は同じで、2点の内のより“−”側の点の結果と一致した。「相互関係」の場合は、後から刺激した点の結果と一致した。「優位関係」の場合は、「優位点」を先に「支配下領域」を後で刺激した時は、より“−”側の点の結果と一致するが、「支配下領域」を先に「優位点」を後で刺激すると“+”(最大プラス反応)になることが認められた。すなわち、「2点時間差刺激法」でO-Ring Test が“+”になった場合、後から刺激を開始した側が「優位点」であり、先に刺激を開始した側が「支配下領域」であることが推察できた。


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記載責任者: 山本重明 Shigeaki YAMAMOTO